HDDのデータを消去する方法の一つとして、HDDを物理的に破壊する方法があります。
HDDを破壊することは一見簡単そうですが、データを確実に消去するためには、実はコツが入ります。
そこで、当ページではハードディスクを自力で破壊する方法を詳しく紹介します。
そして、自力での破壊が難しかった方のために、おすすめの処理サービスを行っている業者も紹介します。
処理サービスのプロに任せれば、費用1,000円程度で確実に処理してもらえます。
そこまで費用も高くないので、こちらも併せて検討してみてください。
HDDを破壊する方法6選
ハードディスクは精密機械です。
一般的な使用でも少しの衝撃やホコリで故障してしまう事があります。
同様にハードディスクをハンマーでたたく、ドリルで穴をあけるなどによって物理的にデータを破壊することができます。
ただし、ハードディスクを壊したとしても、データは目視で確認できません。ですので、本当にデータが破壊されているかの確認ができません。
今回は物理的にデータ破壊を行う方法を、各ご家庭で自分でも行えるハードディスクの破壊方法を6つ紹介します。
- 隙間から内部を破壊
- 手で分解破壊
- ハンマーで叩き破壊
- ドリルで穴を開け破壊
- 水没破壊
- 電子レンジの電磁波で破壊
上記破壊方法を、順番に解説します。
隙間から内部を破壊
プラッタやシールの位置は個体差があります。
違うHDDでも同じ場所を破損させるのでは、データが残ってしまう恐れがあるのでHDDごとの部品の位置に注意してください。
また、ガラスや金属片が飛び散るので保護メガネをするなど安全に注意してください。
- ハードディスク裏側にあるシールをはがす
- 穴が見えるので、ドライバーなどの硬いものを差し込む
- ドライバーを左右に動かすと記録面(プラッタ)にが傷ついたり曲がります
- 破壊完了
こちらは室内で行っても部品が散らばるなどなく、お手軽に破壊できる方法と言えます。ハードディスクは精密機器です。
分解すると、再びふたをしても大半はデータが読めなくなります。
ゴミやホコリが内部に入り記録面に付着するからです。
分解した部品を曲げたり割ったりすると、更に安心できると言えるでしょう。その際はケガなどに注意しましょう。
手で分解破壊
ネジ穴の形がトルクスネジが利用されているメーカーなどもあります。
ネジの場所や、数、大きさはハードディスクによって違うので、ドライバー等はハードディスクに合わせて用意してください。
- HDD前面のネジを取り外す
- 前面のシールをはがすとネジが隠れている場合があるので取り外す
- フタとケースの間にマイナスドライバーを挿して持ち上げるとフタが取れる
- アームを外してパーキングゾーンにヘッドを移動させる
- プラッタの中心にある、回転軸のネジを取り外す
- プラッタを外して分解破壊の完了
ハンマーで叩き破壊
当然ですが、叩くと物理的にへこみます。一般的なハードディスクは、基盤やチップが裏側の外部に露出しています。
叩いて変形する事によってそれらが破損したことが原因で動かなくなります。
しかし、データが記憶されているプラッターが破損しているかは不明で、復元できる可能性がありますので取り扱いには注意が必要となります。
ドリルで穴を開け破壊
ドリルでハードディスク内部にあるプラッターを破損させる方法です。
ハードディスクの裏側を見るとプラッターの中心が分かるので、中心から少し離れたところにいくつか穴をあけて下さい。
以下、ドリルで穴を開ける際の注意点になります。
- ハードディスクは硬いので、ドリルの刃が折れて怪我をする危険性があります
- プラッターがない誤った場所を破壊していた場合は、データの復元が可能です
- ドリルは貫通させてください。プラッターはハンバーガーのように4枚程度重なっているので、貫通させないと破壊されていないプラッターが存在することになります
上記の点に注意すれば、まず破壊できるでしょう。某議員もドリルでパソコンを処分していたところを見ると、確実性の高い破壊方法といえますね。
しかし、安全面での危険性も高いので、くれぐれも注意してくださいね。
水没破壊
ハードディスクは精密機器です。
水につけたあとにそのままにしておくと大半の場合はデータが読めなくなります。チップや基盤が錆びたり、ゴミやホコリが内部に入り記録面に付着するからです。
ただし、データが記憶されているプラッターが破損しているかは不明です。濡れてしまったハードディスクを復旧させた事例もあるようです。
電子レンジの電磁波で破壊
「レンジでチン」では、データは壊れません。巷のうわさですので止めましょう。
裏側の外部に露出している基盤やチップが破損したことが原因で動かなる可能性はありますが、火傷の恐れもあるのでおすすめはできません。それでも行う場合は自己責任で十分注意して行なってください。
ハードディスクは磁性体を塗った磁気ディスク(プラッター)に、磁気ヘッドを使って情報を記録・再生します。
ハードディスクの保磁力(磁気)を電子レンジの電磁波で破壊しようという原理ですが、電子レンジ程度の電磁波では壊れません。
いかがでしょうか。
こちらでは、HDDを破壊する方法を6つ紹介しました。この6つの破壊方の中で、最も効果的かつ安全に行えるのは2の分解です。
精密ドライバーなどの工具も100円ショップなどで販売されているので工具を持っていない人もお手軽に購入でき、おすすめです。
しかし、自力での破壊方を読んで「ちょっと難しそうだな」「怪我の可能性もあるし危ないな」と思われた方も多いのではないでしょうか。
そこで、次では、HDDの処理サービスを行っているおすすめの業者を3つ紹介します。
費用も1,000円程度で済み、何より安全・確実に破壊してもらえます。ぜひ参考にしてみてください。
HDDの処理サービスを行なっている業者3選
こちらでは、HDDの処理サービスを行なっている業者を紹介します。
紹介する3社は、目の前で処理してもらえて、更に破壊後のハードディスクを返却してもらえるので安心です。
HDDの破壊方法の中では最も信頼できる方法なので、早速一緒に確認していきましょう。
コジマ電機
ハードディスク破壊処理の費用は、1台あたり930円(税抜)。ハードディスクを取り出してもらう場合は、別途480円(税抜)が掛かります。
パソコン本体を持っていくと自分の目の前で中のハードディスクを取り出して、専用の機械で破壊してくれます。
自分でハードディスクを取り出せるという人は、わざわざパソコン本体を持って行かなくても中のハードディスクだけを持っていけば大丈夫です。
口コミによると、時間も取り出しから10分程で終わるとのことなので、時間も掛からなさそうですね。破壊後はHDDを返却してくれるのも、安心ですね。
ビックカメラ
各種メディアのデータを、1,020円(税込)で安心に消去してくれます。
本体からハードディスクを取り出す際には、別途520円(税込) の費用が掛かります。専用の機械でハードディスクを破壊し、データ漏洩を防ぎます。
自分の目の前で破壊してくれますので、安心して利用できると言えるでしょう。破壊後のディスクは返却してくれる点もうれしいポイントですね。
ソフマップ
ハードディスク破壊処理の費用は、1台あたり1,020円(税込)。
ハードディスクを取り出してもらう場合は、別途520円(税込)がかかります。
ただし、厚さ26mm以上のHDD・携帯電話・バッテリーが取り外しできない機種は取り扱いができないようです。
こちらも専用の機械でハードディスクを破壊し、データ漏洩を防ぎます。自分の目の前で破壊してくれて、破壊後は返却してくれるようですね。
この3店舗を調査してみると、どうやら系列が一緒みたいですね!地域によって多少値段が違うかもしれないので、事前にお近くの店舗に相談してみるといいと思います。
ヤマダ電機も無料で回収・引き取りをしてくれるサービスはあるようですが、破壊まではしてくれるかどうかは地域店舗によって異るようです。
ですので、ヤマダ電機に行くのであれば、近くの店舗に確認すると確実でしょう。
こちらでは、おすすめのHDD処理サービス業者を紹介しました、処理サービスを依頼する際、知っておいた方がいい注意点があります。その注意点に関して、次で確認していきましょう。
データ破壊を業者に依頼する際の注意点
確実に個人情報が漏洩しない為に、抑えておくと安心できるポイントを3つまとめました。
どういった方法でデータ消去がされているか
専門業者で行われているデータを消去する方法は、主に以下の3パターンです。
- 専用ソフトを使用してデータを完全に消去する
- 物理的にディスク部分を破壊してデータ消去する
- 専用の機械で磁力を当てて完全にディスクの読み取りをできなくする「磁気消去」
ハードディスクの処理を依頼する業者が、どのような方法でデータを消去しているのかも事前に確認しておく必要があります。
データ消去用の無料ソフトを使用している業者の場合、データを完全に消去しきれていない可能性が高いため避けたほうがよいでしょう。
データが完全に消去されているのか不安という方は、データ消去の証明書をもらうか、物理破壊によるデータの完全消去を確認することができる業者を選ぶと安心です。
特に、マイナンバー情報が入っているパソコンのデータ消去を依頼する場合には、データ消去の証明書を発行してもらえるか確認されることをおすすめします。
ハードディスク内にデータが残っていないか
ハードディスク内にデータが残っている場合は、悪用されないとは言い切れません。
例えば、製造業などの技術を扱う企業では、技術に関する企業秘密を公開され、特許申請の妨げになるといった事も考えられます。
他社の製造を受託している会社などの場合は、他社の製造方法など、技術に関して預かっている機密情報を漏えいにより取引停止・損害賠償請求がリスクとして考えられます。
小売・サービス業では顧客の情報の流出によってクレジットカード情報など重要情報の悪用・プライバシーの暴露などが発生し、損害賠償請求に応じなければならない可能性もあります。
また、個人で使用されている場合でもクレジットカードの情報や、プライバシー性の高い写真などがパソコンに入っている方も多くいると思います。
そのような情報が残っている場合も、見られるのが嫌というだけでなく悪用される危険性もありますよ。
この様な危険性を考えると、安心できる業者に依頼する際にもデータの消去や初期化するなどしてから依頼した方が、確実に安心できると言えるでしょう。
処理後のハードディスクを返却してもらえるか
パソコンなど、HDDは現代人の個人情報の塊です。
また、仕事の関係で使用しているハードディスクなら情報漏洩のトラブルにもなりかねません。
確実に破壊してもらえて、その後に返却してもらえるサービスがある業者だと安心できますね。
返却後は、各自治体の金属ゴミを確認して処理すれば問題ないと思います。
まとめ
当ページでは、HDDを物理的に自力で破壊する方法から、おすすめの処理サービス業者を紹介してきました。
冒頭では自力で破壊する方法を紹介しましたが、個人で物理的に破壊するのも注意して行えば問題ありません。
しかし、値段的にそこまで高くないので、処理サービス業者に依頼するのも安心・確実でいいでしょう。
情報漏洩やケガの危険性といった点からみても良策と思われます。
最後になりましたがハードディスクは個人情報の塊です。ご自身に合った廃棄方法で確実にHDDを廃棄しましょう。